【名刺交換は社会人の基本】
社会人になったら営業職など社外で人と接する仕事をする方に限らず、
職種に関わらず、社内の方や社外の方と名刺交換をする機会があります。
初めて会った方とは名刺の交換が当たり前であり、特に近年は何か連絡をする際には電話よりメールというのが便利なため、
綴りの面倒なメールアドレスを伝えるうえでも、メールアドレスを記載した名刺は便利なツールになります。
【名刺を渡す際の順番】
名刺を渡すにあたっては順番があります。
1対1の場合はもちろんですが、
相手が複数いるような場合にはさらに気を払う必要があります。
名刺の渡し方の基本となる順番から抑えておきましょう。
まず、名刺を渡す際は訪問者の側から渡すのがルールです。
訪問を受けた際には基本は相手から受け取ってから、こちらの名刺を渡します。
あなたが訪問者側の場合、相手が一人ならその方に渡せばいいですが、相手側が複数の場合、
一番、目上の方、階級が上の方から交換をしていきます。
部長、課長、新人といった組み合わせで訪問を受けた際は、階級が上の方から順に名刺交換をします。
一方、こちらが複数で訪問した場合、あなたが新人で一番位が低く、
その上の課長と部長と訪問したとしましょう。
この場合は、新人のあなたから先方の目上の方と順に名刺交換をするのではなく、
まずは訪問したあなたの上司である部長と先方の一番偉い方が、次に課長と先方の一番偉い方が、
そして、新人のあなたと先方の一番偉い方が交換をしていくという順番になります。
先方も複数の場合は、訪問した側の部長から課長、新人のあなたの順で、
先方の目上の方から順に同様のことを繰り返すことになります。
上司と一緒の時は上司の動きを見て追随すること、そして、自分からしゃしゃり出ないというのが安心のルールとなります。
【名刺の渡し方】
名刺交換の順番を踏まえたところで、今度は渡し方にもルールがあります。
立ち位置も重要で商談などで席についた際も、名刺をテーブル越しに渡すことはルール違反です。
席を立ち、テーブルを外したところで行うのが基本ルールで、
お相手のほうに自ら移動して行うようにしましょう。
また、間違ってもジャケットやズボンのポケットやお財布から名刺を出したり、
折曲がっていたり、汚れていたり、水濡れなどでヨレヨレになっているような名刺を出すことがないようにしましょう。
名刺入れからスマートに、キレイな名刺を出すのがルールです。
名刺の位置は胸の高さで、両手で丁寧に名刺の表を向けてお相手に差し出します。
名刺を渡す際は社名と部署名、フルネームを名乗るのがルールで、特に読みにくい名前などの場合は丁寧に伝えましょう。
これがキッカケで話がはずんだり、信頼関係ができる場合もあります。
【名刺を受け取るとき】
商談の場合は、基本的に名刺を渡せば受け取りますし、お相手から先に渡された際にもより丁寧な受け取り方のルールが求められます。
訪問を受けた場合に相手から名刺が出されたら、こちらはお相手の名刺の高さよりも低い位置で差出、相手を敬い、
自分をへりくだる気持ちを表します。
受け取る際には「頂戴いたします」と一言添えます。
相手の会社のロゴやお名前の上に指を添えて見えなくする失礼がないようにしましょう。
お互いに名刺を交換し合う同時交換の際には、両手で名刺を渡すと受け取れなくなるので、
例外的にお互いに右手で自分の名刺を差し出し、左手で相手の名刺を受け取るという片手交換が認められます。
左利きの方も右で渡す、左手で受け取ると頭に入れておくと、同時交換がスムーズにいきます。
目上の方との交換の場合は、相手に先に受け取ってもらうのが基本です。
この際もそれぞれ順に、社名・部署名・フルネームを名乗り合いましょう。
頂いた名刺は商談で席に着く際には、商談の間はずっと、
名刺入れの上にのせた状態で自分から見て左側に並べて話をするのがルールで、直ぐに名刺入れにしまってはいけません。
初対面の場合など部署やお名前を確認しながら話すことがあり、
一度で名前を覚えられずに、名刺入れから出し直して名前を確認するといった失礼も防げます。
複数の方と交換した場合、相手方の席順に従って名刺も並べますが、
名刺入れの上には一番目上の名刺を載せるようにします。