【いじられキャラの知られざる苦痛】
社内にいるいわゆる「いじられキャラ」、職場の潤滑油的で周囲からは愛されるべき存在です。
しかし、当の本人にとって「いじられる」のが苦痛である場合も多いのです。
例えば、お酒の場で過去のプライベートを暴露されたり、みんなの前で裸踊りをさせられたり、
しぶしぶ応じてしまったら最後、「あいつはこれが好きなんだよ」とレッテルを貼られてしまいます。
お酒の場だけではありません。
勤務中にも何かにつけて使い走りをさせられたり、身体的特徴をあげつらわれたりします。
いじっている側にはそんなつもりはなくても実際問題パワハラに近いことをされているのです。
【「いじる」「いじられる」はなぜいけないのか】
いじられるというのは構ってもらえているのだから幸せと言う考え方もありますが、
それはいじる側の論理であり、いじられる側がどう思っているかまでを考慮したものではありません。
いじる側がどういうつもりであっても、いじられる側が苦痛に感じていればそれは単なるパワハラやいじめです。
職場環境としても働きづらいものであると断言できます。
いじられる側が鬱などの精神疾患に陥ったり、休職・退職に至ったら会社としても損失です。
人間関係を良くしているつもりでも「いじる」「いじられる」が横行する職場は
社会人の働き場所としてはふさわしくないと言えるでしょう。
【まずは声をあげること】
それでは、社内のいじられキャラから脱却する方法を考えてみましょう。
いじられる側も何もアクションをしなければいつまでもいじられ続けます。
まずは、自分が苦痛に思っているということを上司、先輩に打ち明けてみましょう。
しかし、実のところそのような上司や先輩こそがいじってくることが多いのです。
これでは相談になりません。
そのようなときは、きちんとした会社であればパワハラ専門の相談窓口がありますので、
そこに案件を持ち込むのも一つの選択肢です。
人間関係を一新する異動ということも含めて相談に乗ってくれるでしょう。
社内に相談窓口がなければ、社外のパワハラ相談室に案件を持ち込んでみるのも方法です。
【味方を作ること】
職場の有力者に味方になってもらうことも強力な手段になります。
つまり、かばってくれる人を探すのです。
それまであまり接点がなくても、面倒見のいい先輩や人望のある幹部に味方になってもらいましょう。
あまり聞こえはよくないかもしれませんが派閥に入るという選択です。
親分肌がトップの派閥ならばいじられキャラの悩みに耳を傾けてくれるでしょう。
また、いじられキャラ同士でグループを作ってしまうのも面白いと言えます。
単独よりもグループを作ってそこに入ってしまうことです。
【異動申請や転職等の環境脱却も考えてみましょう】
職場の中での人間関係は一度固定化してしまうとなかなかその関係から抜け出すことはできません。
いじる側が異動するか、いじられる側が異動するかのタイミングがキャラ変更のチャンスです。
「こいつをいじると面倒くさいな」と思われても構わないなら一切無視をすると言うのも一つの手ですが、
異動期がターニングポイントになります。
異動申請をしつこく出し続ける、自分を引き受けてくれる部署に自分をアピールする、
思い切って転職先を探してみるなどの環境脱却を画策するものまんざらではありません。
相手を変えることはできなくても自分のキャラは変えられる
相手を自分の思う通りに変えることは難しいのですが、
自分自身が変わることは可能です。
最近ではアサーションなどの人間関係を円滑にするコミュニケーション手法がありますので学んでみてください。
黙っていたら事態は変わりません。
まずは動くことから始めましょう。