【部下から頼られる上司像とは】
いわゆる理想の上司の一つに「部下に頼られる」上司があります。
部下に信頼されることで報告・連絡・相談がスムースに行われ、良好な人間関係の下で業務が円滑に進むのです。
しかし、部下から頼られる上司になるのは並大抵のことではありません。
そもそも部下から頼られる上司とはどのようなものでしょうか。
どのように部下に接したら部下から頼られるのでしょうか。
【逆の発想で考えてみよう】
部下から頼られるようになるにはどうしたらいいかというアイデアに行き詰ったら逆の発想で考えてみることが必要です。
つまり、部下が全く頼りにしない上司像です。
この例であれば思い当たることが多いことでしょう。
今まであなたが接してきたほとんどの上司がそうであったと思います。
もし、過去に頼ってもいいなと思う上司がいたのならその人のやり方を参考にしたら良いのですが、
少なくとも過去の上司の悪い点を知らず知らずのうちに自分が踏襲していないかを省みることが大切です。
【まずは部下の話に耳を傾けよう】
風通しの良い職場、コミュニケーションが円滑な職場が理想と言われています。
しかし、実際のところ、人間関係がうまく行っているということはほとんどないからこそ、そのような理想が語られるのです。
その原因はというと、上司が部下の言葉に耳を傾けないことにあります。
上司といえどもその上司から命令され評価される立場にあります。
上司としての関心は自分の部門の成績を上げることと、上司の上司からの評価を得ることにあり、
部下への関心の優先度はそれより低いものになります。
これではなかなか部下から頼られるというわけにはいきません。
大切なことは部下の話に耳を傾けることです。
部下が何を考えているか、
どのような気持ちで仕事をしているかを部下の方から言ってくることはまずありません。
上司の方から部下に気をかけ、言葉をかけ、時間をかけることで部下からの信頼を得ることができるでしょう。
【きちんとした説明をしよう】
同じ職場とはいえ、部下と上司は立場も違えば、それまでの経歴も違います。
また、世代も違うかもしれません。
よくある上司の勘違いの一つに「これは言わなくてもやってくれるだろう」
「これくらいは分かってくれるだろう」と言うものがあります。
残念ながらこのような考え方は通用しません。
部下の話に耳を傾けた後は、上司の意図をきちんと説明することが必要です。
説明を省いて結果だけを求める上司に部下はついていきません。
逆にきちんとした説明をすれば、部下は自分で考えて上司に対してさまざまな提案をするようになります。
説明は主観的なものではなく、
データや過去の実績に基づいた客観的なものを使い部下が納得するまで行うことが大切です。
【機会は平等に処遇は公平に行おう】
部下には平等にチャンスを与えましょう。
少なくともチャンスをつかむ条件を示し、条件に達したら誰にでも機会を与えることが必要です。
誰をエコひいきすることもなく、誰を邪険にするわけでもないという平等の原則です。
そしてチャンスを掴み結果を出したものについての処遇は公平に行います。
旧日本海軍の連合艦隊司令長官であった山本五十六の言葉に
「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」というものがあります。
この言葉は部下を使う要諦を示しています。
【部下への接し方について意識を切らさないようにしよう】
上司はひとりだけでは仕事ができません。
部下の協力があってこそ仕事が進むのです。
部下への接し方については常に研究・工夫し、常に意識を持ち続けましょう。
アサーションなどのコミュニケーション手法を学ぶことも大切です。
上司の自己研さんする姿勢を部下にみせることで部下から頼られる上司になるのです。